原稿の作成と露光作業

(1)原稿の作成

 水性インクで描きやすいように表面処理されているマットフィルムにオペークで描画するのが遮光性から見るとベストです。

 

 私は、プリンターで打ち出したものを使用しています。この方法は、栄中日文化センターの「創作版画入門」のインストラクター、山田彊一先生に教えていただきました。

 

 プリントしたコピー用紙を、乳剤塗布した上に置き、オイルを塗ります。紙にオイルを垂らすと透明になることを応用しています。原理は、日本化学会のサイトを参考にして下さい。

 

 油絵に使うペトロールやホワイトスプリット、塗料のうすめ液(ターペン)などの低沸点炭化水素が使いやすいと思います。透明になるか、インクが滲まないかなどを事前に確認してから使います。

 

 用紙は、コピー用紙でも十分だと思いますが、より安全なインクが厚く乗る用紙を検討しました。

 現在のベストは、PLUS お手軽マット紙です。

PLUS の説明書に、

EPSON スーパーファイン紙

CANON 高品位専用紙

とあります。

 

カラープリンター EPSON EP-704Aの場合

 

グレースケールにチェックを入れた方がいいです。

モノクロプリンター EPSON PX-K150 の場合

前者は染料系、後者は顔料系です。ともに綺麗にプリントできます。十分な検証ができていませんが、露光にはあまり差はないようです。

 

 OHP 用の透明フィルムや、トレーシングペーパーに魅力を感じますが、インクジェットプリンターで

インクが十分かつ均一にのって遮光性に問題ないか、

プリンターが通るか

に注意です。

 

 OPH フィルムをプリントできるレーザープリンターもあるようです。プリンターを買い替える時があったら考えたいと思います。

(2)露光作業

 紗張りした型は洗浄した方が安全です。台所用洗剤で洗い乾燥させます。

 

 ジアゾ感光乳剤を使用する場合、説明書に従って調液します。

暗室で塗布し、扇風機で乾燥します。

 

スクリーンに感光乳剤を塗布するのにバケットを使います。バケットの市販品は高価です。当初、自作のものを使用していましたが、市販品は高価だけに使いやすいです。

乳剤の塗布ムラは、プリントに支障のない範囲なら気にしない事です。

 

 乳剤を塗布したスクリーンに原稿を置き、ガラス板を載せます。下にクッションを置いて、スクリーンとガラス板が密着するようにします。自作露光装置で照射します。

 

 露光時間は、感光乳剤の説明書を参考に試行していきます。

  露光後、シャワーで非感光部の乳剤を洗い落とします。

屋外で水洗する場合、水洗中でも太陽光に当たると架橋が進んでしまい、思わぬ抜け不良を起こすことがあります。安定して水洗できるように、小型のビニル温室に黒の遮光塗料を塗って暗室を作りました。

  乾燥後、2次露光し樹脂を完全硬化させます。特に、SBQ 系感光乳剤を使った場合、露光機で定量的に2次露光させた方が良いと思います。

 感光乳剤による写真製版は、露光部と非露光部の間の微妙な差が命です。私もプリント部分が抜け不良になったり、白場の部分が剥がれたりなどの失敗を重ねてきました。失敗を重ねて安定した条件をつかんでいくものだと感じています。