反応染料とは

 染料は、対象とする繊維の表面に拡散し、吸着していきます。これを親和性と言います。染料と繊維が水中にあり、適切な条件下で、染料が繊維に吸着していかなければ、いつまで経っても染まりません。自ら意志を持ったように繊維に拡散するように染料は設計されています。繊維表面に吸着した染料は、繊維内部に拡散し繊維ー染料間の結合が起きます。

 

 主な染料です。

 綿、レーヨンなどのセルロース繊維の染色に、工業的に使われている染料は反応染料とスレン染料です。直接染料は、手芸用に使われています。ナフトール染料は、もうほとんど使われていません。

 藍は、スレン染料の親戚です。合成インディゴを化学薬品で還元して染めると簡単に藍染ができます。

 酸性染料、カチオン染料は「プラス」と「マイナス」のイオン結合で繊維と結合します。分散染料を説明するには化学的な知見がないと正確に述べられませんが、「分散染料とポリエステルは仲が良い」からと言った概念でも間違いではないでしょう。

(2)反応染料

 反応染料とは、セルロース繊維に反応して結合する染料です。化学的に結合する反応基には何種類かありますが、一般に入手できる反応染料は2種類です。反応基の名前で分類すると、

ビニルスルホンタイプ反応染料(以下、VS 染料)

モノクロロトリアジンタイプ反応染料(以下、MCT 染料)

です。

 

 VS 染料の「レマゾール」はよく使われており、多くのサプライヤーから提供されています。MCT 染料で一般に入手可能なものは、藍熊染料から提供されている「カヤシオン」だけです。

 この中から推奨できる染料は、

三原色として

Yellow PN3R

Red P4BN

Blue PNFB

です。

特別色として、

Yellow P5G

Turn. P3GF

Blue P3R

Black PN (クレーとして)

があれば良いです。

フルブラックは、VS 染料を使った方がカラーバリューが出ます。

 

 反応染料が、綿、レーヨンなどセルロース繊維と反応する時、アルカリが必要です。

 

 浸染は、40−60℃の浴中でアルカリの存在下で、反応染料と繊維を反応させます。

 

 プリントの場合、アルカリを反応染料の糊に入れてプリントする1相法と、アルカリなしでプリントし、後からアルカリを付与する2相法があります。1相法には MCT 染料が、2相法には VS 染料が用いられます。

 

 1相法で MCT 染料を反応させるには熱が必要です。150℃で2−3分処理する乾熱法(ベーキング法)と、6−8分蒸す蒸熱法(スチーミング法)があります。2相法では、高濃度アルカリを付与し、常温で4−24時間置きます。この染色法は、コールド染色とも言います。

 

 染着された後は、まず大量の水で未反応の染料とアルカリを落とします。その後、高温で未反応染料を落とします。90℃以上が望まれます。反応染料は高温で十分洗っておくことが重要です。

(3)技術情報

 興味のある方は、下記の文献が参考になります。

 

住化ケムテックス

 染料各論の「1.セルロース繊維用染料」の最初の部分です。

日本化薬

 6ページを引用します。